KTC大学連携型地域知財モデル事業

平成29年度 第一回KTC大学合同新技術説明会(テーマ:自動車関連技術・ものづくり技術)

燃料電池の発電性能の診断装置~燃料電池の異常部分を高い精度で特定できる~

新技術の概要(発明のポイント)

燃料電池は数十枚から数百枚の膜電極接合体を積層して構成されている。本技術はこの燃料電池内の異常な膜電極接合体を非接触で検出することを可能にする。本技術では燃料電池発電時に形成される燃料電池周囲の磁界を磁気センサにより測定し、その磁界分布から逆問題解析により燃料電池内部の電流分布を推定し、その電流分布から燃料電池内部の異常部分を検出することを可能にするものである。

従来技術・競合技術との比較

燃料電池発電時の電圧と電流を測定する方法があるが、この方法では燃料電池内のどの部分に異常があるかを検出することができない。また、磁界測定から検出する方法も提案されているが、燃料電池周囲の環境の影響により磁界が歪む、あるいは検出精度が低いなどの問題があった。

新技術の特徴

燃料電池周囲の環境の影響を排除し、精度の高い磁界データを得ることを可能にする。また、その磁界データから得られる電流分布の発電電流による変化を分析し、高い精度で異常部分を検出することが可能である。

想定される用途

・燃料電池製造時の検査用
・燃料電池開発時の計測ツール
・燃料電池運用時の性能検査用

特許情報

[出願番号]特願2016-177184

[出願公開広報の発行状況]未発行