KTC大学連携型地域知財モデル事業

平成27年度 第三回KTC大学合同新技術説明会(テーマ:農業)

脂肪酸塩による微生物制御

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新技術の概要(発明のポイント)

室内環境や食品の微生物制御のなかでもカビの制御はもっとも難しい課題とされている。特定の炭素鎖をもつ脂肪酸塩が室内汚染カビであるクラドスポリウム菌などのカビ類に対して高いこうカビ効果を有していることから、抗真菌剤の開発を行った。

従来技術・競合技術との比較

現在、畳表の抗真菌剤としてエタノールが広く使用されているが、抗カビ効果の持続性という点で課題を有する。脂肪酸塩で処理した畳表はクラドスポリウム菌を接種後、30℃、21日間の培養においてもカビが生えることはなく、高い抗カビ効果に加えて効果の持続性を有することが特徴である。

新技術の特徴

・塩素系またはエタノール系薬剤などを使用した方法と異なり、抗真菌効果の持続性が高いこと。
・様々な材料に対して容易に抗真菌機能を付与できること。
・石鹸の主成分である脂肪酸塩を使っているので、安全性が高いこと。

想定される用途

・果実や野菜類等の食品に対する防黴剤
・カビ制御を目的とした農薬への利用
・室内環境(畳表、浴室、台所等)への効カビ剤

特許情報

[出願番号]特願2012-64520

[出願公開広報の発行状況]発行済